おわりに 西谷のこれから

このガイドブックでは、西谷の歴史から現在の里山保全活動に至るまで、さまざまな側面をたどってきました。かつては人々の生活やなりわいに山々が使われ、里山には多くの意味がありました。そして今は都市部に暮らす人々が、自然と触れ合い、学ぶための場としても里山の魅力を見出しはじめています。

桜の名所やダリアに牡丹、新緑や紅葉の山々が楽しめる風景、四季を通して西谷の景観は大変美しく、観光で訪れる価値のある場所となっています。また同時に受け継がれてきた文化や伝統、里山だからこその生物多様性を維持するためにも、西谷と交流をもつ人がどれだけ増えていくかが、これからの西谷にとって重要となるでしょう。

この土地のもつ固有の価値を守り高めていこうと、西谷に多くの専門家やボランティアが関わっていることは、このガイドブックの中でも紹介してきました。兵庫県立宝塚西谷の森公園や(map.B3)西谷ふれあい夢プラザ、宝塚ダリア園や牡丹園(map.B2)なども新たに人々に訪れてもらうきっかけの場所となっているようです。近年は地域外からの若手の農業就業や移住、西谷をフィールドとした活動も増えています。

まずは西谷を訪れてもらい、交流を深めていくことが重要です。農地を活用しながら太陽光発電を行うソーラーシェアリングは、地域外からの農家の参入を受け入れるきっかけともなっています。
また、地域内外の人がともに、西谷の魅力を発信するための活動も広がりをみせています。こうしてひとり、またひとりと西谷で活動を始める人が少しずつ増え、活動を始めた人同士や地域内外の交流も生まれることで、西谷の未来を語ることや継承が少しずつ可能になっていくはずです。